廃藩置県後、琉球王府の職を失った那覇の士族たちが
自立を求めて移住してできた集落。
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海も山も空も一望できる特別な場所へ
とらずいわ
虎頭岩
伊平屋の玄関口、前泊港から見える岩。虎が伏しているように見えることから「虎頭岩」と名付けられた。
頂上まで登ることができ、前泊集落を眼下に見下ろすことができる。
伊平屋村歴史民俗資料館
伊平屋の歴史・文化・暮らしを知ることのできる資料館。フェリーで島に着いたらまずはここを見学するのがおすすめ。職員が常駐しているため、分からないことなどを聞けば丁寧に説明してくれる。
入館料:¥200(小人半額) 開館時間:10時~17時
休館日:毎週月曜日・祝祭日・年末年始・慰霊の日(6/23) ※その他、臨時休館あり tel : 0980-46-2384
伊平屋村漁業協同組合 もずく加工場
春は伊平屋のキレイな海で育てられたもずくの収穫最盛期。運が良ければ海人が採れたての新鮮もずくを運び込む様子が見られる。
とらずふれあいの森公園
虎頭岩の真下、村役場の裏にある公園。緑が生い茂り広々としている公園には、ベンチや遊具があり、散策途中の休憩場所におすすめ。季節によってセミや鳥の鳴き声も楽しめる。
久里原貝塚と県道179号線
これまでの発掘調査によれば紀元前4500年から島に人が暮らしていたことが分かっている。沖縄前期の土器の他、奄美式の土器も発見されており、島外との交流が盛んだったことがうかがえる。貝塚に沿って伸びるまっすぐな道は島の主要幹線道路である県道179号線。前泊から田名に向かってこの道を歩けば、左右に田んぼやさとうきび畑が広がり、伊平屋島ならでは風景を楽しむことができる。
みんなが家族みたいな感じ
伊平屋のいいところはそういうところ
おおみじゃ
大見謝 るみ子さん
那覇市出身。島に来て20年以上。持ち前の好奇心で島の人から多くのことを学び、今では島外から来た人に島の歴史・文化・自然を伝えられるまでになっている。
那覇市出身の大見謝るみ子さんは、結婚をきっかけに前泊集落で島ぐらしを始めた。もう20年以上も経つが、島の魅力は色褪せることがないと言う。
「ずーっと島にいるけど、キレイ!って思える心がずっとあるわけさ。毎日毎日、空って違うわけ。毎日毎日、海の色も違うわけさ!」
大見謝さんの目にはいつでも新鮮に島の景色が映る。
「景色がキレイ。沖縄本島にいるより季節を感じることができるし、風の音、雨の音もはっきり聞こえる。鳥の鳴き声やセミの鳴き声も聞こえてくることで季節を感じることができるし。毎年毎年同じ季節なようで、やっぱり違うように感じる。」
島の豊かな自然を誇らしげに語る顔はすっかり島の人だ。 島に住み始めてからは那覇との違いに驚きの連続だった。
「山に行ったら『あれ食べられるよ、これ食べられるよ』って島の人が教えてくれた。
『食べるものが無かったから』って言うけど、自分にとっては新鮮だった。
賀陽山(※1)登ったときも、喉渇いたなぁと思ったら山になってるシークワーサー(※2)食べたりね。」伊平屋島は山の恵みも豊かな島だ。
昼食は自宅に帰って食べる人が多いことに、「家族でご飯を食べる時間が多くていいなぁって思う。また地域で食べることも多い」と笑顔を見せる。
伊平屋では、隣近所集まって大勢でご飯を食べる機会も多い。
「みんなが家族みたいな感じ。伊平屋のいいところはそういうところ。子供が悪いこと、危ないことしたら自分の子じゃなくても怒るし。また、自分の子供じゃなくても一緒に遊ぶし。地域で子育てしてる感じがあっていいなと思う」と、母ならではの視点も覗かせる。
「伊平屋大好き!」と答える大見謝さんの一番好きな季節は冬。「冬場が一番テンションあがる。イザリ(※3)に行けるから」伊平屋での食と自然への探究心に終わりはない。
※1 集落と島尻集落の間にある伊平屋島で一番高い山。標高二九四メートル。
※2 柑橘類。和名はヒラミレモン。沖縄では果汁を飲み物や料理に使うことが多い。
※3 モリなどを使ってサンゴ礁に囲まれた浅い海「イノー」(礁池)を歩きながら行う漁。主に、冬場の夜、大潮に合わせて漁に出る。
旧盆に各集落を青年団がエイサーをしてまわる「支部まわり」。
その前準備として山でシークワーサーを収穫し、原液を絞っておく。当日は「照島」を水で割って、準備しておいたシークワーサーの原液を入れた泡盛が観客に振舞われる。
※照島:伊平屋の地酒。泡盛。